『スター・ウォーズ・サーガ』一挙放送！：その2：MK's blog：SSブログ

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『スター・ウォーズ・サーガ』一挙放送！：その2　[Cinema] [編集]

ついに放送当日を迎えたWOWOWの『スター・ウォーズ・サーガ』一挙放送。

当初の期待ははかなくも裏切られ、旧3部作はハイビジョン放送とはならずにSD放送となった。ルーカスフィルムの意向だとかいう話も聞こえたりするが、こうなるとDVDでも変わらないわけで、続けて全部見ようかなという気持ちは飛んでいってしまった。

それでも時折チラチラと見たりはしたのだが、あらためて『帝国の逆襲』の素晴らしさに感服。当時白い背景での合成が技術的にも大変難しいとされていたのに、冒頭の氷の惑星ホスでの戦いの場面の素晴らしい迫力。そしてCGでキャラクターを作らない時代に、コツコツと動かしたAT-ATスノーウォーカーの緻密な描写。さらにはアステロイドベルトでのスピード感あふれる空中戦。それからそうした撮影技術の面だけでなく、俳優たちもちょうどいい年齢だったのか、メインの3人とも3作品の中で最も格好良く、美しい。また、光と影のコントラストが織りなす映像美も見惚れてしまうのだ。特にラストのルークとベイダーの戦いの場面は、ふたりが青やらオレンジの光を背景にシルエットで浮かび、そこにスチームの煙が広がり、非常に美しい印象的な絵になっているのが何とも言えず素晴らしいのだ。そしてそしてなによりヨーダの素晴らしさは他に類を見ない。マペットであそこまでの表現が可能だというのは本当に頭が下がるし、そこに生きている実体感がきちんと感じられるのが感動を通り越して言葉もないくらいなのだ。

さて、期待した新3部作のハイビジョン放送は、『ファントムメナス』は今ひとつの画質であった。これは新3部作の中では唯一のフィルム撮影だからかもしれない。けれどそれにしても少しボヤッとした印象なのが残念だ。クリアな画質のものはHDのパッケージソフト発売まで待たねばならないのだろうか。

一方『クローンの攻撃』は前回放送と印象は特に変わらないような気がする。さすがの高画質だ。ただ何となく若干暗めに感じたのは気のせいだろうか。

そしてお待ちかね『シスの復讐』は文句なしの高画質。これを見たらDVDには戻れないなあ。音質はDVDの方がいいのだけれど、絵はもう比較にならない。

で、やっぱりこの作品は切ないなあ。『スター・ウォーズ』を見続けてきたものにとって、最後のオビ＝ワンとアナキンの戦いは本当に心が締め付けられる思いがするし、アナキンを倒した後のオビ＝ワンの叫びも、そのひと言ひと言が胸に迫るのだ。これを見た後は旧3部作を見る目が変わってしまった。なんとなくこれまでは最終話にもかかわらず、あんまり好きではなかった『ジェダイの帰還（旧題：ジェダイの復讐）』ががぜん面白く感じてきたのだから不思議なものだ。それでもオビ＝ワンやヨーダと一緒に出てくるラストのアナキンは、なんとなく見慣れているせいもあって若きアナキンじゃないほうが収まりがいいような気もするんだよね。それとイウォークのお祭りの音楽も、劇場公開時のものの方が好きなんだけどなあ。特別編になってからのはちょっともの悲しいんだよね。大団円という感じがあんまりしないんだけど、どうして変えちゃったのかなあ。

その劇場公開時のものって、昔発売されたLDでしか見ることができなくて、幸い3作まとまったBOXセットを所有しているからそれを見ればいいのだけれど、いかんせん画質がもうやばいことになってもいるから、ぜひDVDで発売して欲しいと、ファンなら誰もが思っていたところ、ついにその劇場公開版の発売が決定。

惜しむらくは、なんの画質調整もしてないであろうといわれるその仕様。今時レターボックスなのだ。これではワイドテレビではズームで見るしかなく、画質の厳しさは変わらないし、LDあるからいいかなあと思っていたら、日本語吹き替え音声が凄いことになっていた。なんと幻の劇場公開版の吹き替えなのだ。

『機動戦士ガンダム』の映画が公開されていたほぼ同時期に、『新たなる希望』が『スター・ウォーズ＜日本語版＞』というタイトルで、ルーカスの学生時代に作成した短編映画『THX1138 4EB』となぜか松竹邦画系で同時公開されたのだ。『スター・ウォーズ』をはじめて見たのが『帝国の逆襲』だった自分にとってははじめて見る『新たなる希望』。だから印象に残っているのかも知れない。ルーカスが選んだという声優陣もすばらしく、どうしてもその後にテレビやDVDで吹き替えられたどの声優でも満足がいくことはなかった。そして、どうしてあの劇場公開版の吹き替えがパッケージで発売されないものかと不思議だったのだ。

ま、よく考えてみれば、あれはオリジナル版の吹き替えであって、今は特別編しか公に出ないことを考えると、当時の吹き替えでは足りない場面も出てくるわけで、そりゃあパッケージ販売はできないわけで仕方がなかったわけだ。

たぶん、この吹き替えのためだけに今回のDVDを買っちゃう人たちって結構多いんだろうなあ。
　