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大腸内視鏡検査 [This and that]

このブログではこれまでにない内容の記事かもしれない。ついにこんな年齢になったかという感じだ。

会社の健康保険組合で毎年定期健康診断が行われている。これまで特に要精密検査という結果になったことはなかった。まあいわゆる生活習慣病に気をつけなさいという感じの数値が出ることはあったけど。ところが昨年秋の検査では便潜血反応検査で陽性となり、精密検査が必要との通知がきたのだった。

健康診断を受ける理由はなんといっても病気の早期発見である。それはわかるのだけれど、いざ自分にそのような通知がくると、さすがにどうしようかと不安に思う。なんともないかもしれない。けれど何かあるかもしれない。精密検査をしないで来年の健康診断の時には陰性になっているかもしれない…などといろいろなことが頭を駆けめぐる。

調べてみると便潜血反応の場合は、もう一度便潜血反応するという選択肢はないそうだ。というのも基本的に現在のこの検査では人間のヘモグロビンにしか反応しないらしく、例えば血のしたたる牛肉を食べたとか、そういうことで陽性になることはなく、なので陽性になれば、消化管のどこかで必ず出血があったからだと考えられ、その原因を突き止めるためにも精密検査が必要なのだそうだ。

まあ、そうなると覚悟を決めて検査を受けるしかないだろうなとの思いも強くなる。また今年は区切りの年齢でもあるし、普段仕事の忙しさからかなり不規則な生活もしているのだから、一度検査を受けておくのも必要で、何もなければそれで安心できる。幸いにして健康保険の定期健康診断で見つかった結果としての精密検査なので、費用は健康保険持ちだ。人間ドックなどに行くのを考えれば、これは受けておいた方が良さそうだ、と徐々に気持ちが固まっていった。

さて、まず年末に一度説明を受けたのだけれど、その時精密検査には2つあって、1つは造影剤によるレントゲン検査でいわゆる注腸検査と呼ばれるものだ。そしてもう1つが内視鏡検査。注腸検査はバリウムを肛門から腸内に入れてレントゲン撮影するもので一見すると楽そうだけれど、おなかも結構張るようだし、なによりそこでなにか気になるものが見つかったらこんどは内視鏡検査をしなければならないらしく、あまりオススメはしないらしい。どうせなら最初から内視鏡検査をした方がいいということで、それはまあそうなんだろうなと話を聞く程にそう思う。けれど内視鏡検査は担当する医師の技量によって、相当苦しかったり痛かったりするようなこともあって、それもう大変な場合もある、とか、検査前の腸管洗浄剤を2リットルも飲まなければならず、それがとにかく大変、とか…いろいろ耳にすることはあったので、スパッと決断するのは難しかったのだ。けれどもうここは決心するしかあるまい。内視鏡検査を受けることに決め、日時の予約をしたのだった。

その検査が昨日あった。

まずは前日。検査時間が午後だからか、食事は普通に夜までとって構わないことになっている。ただし繊維質のものや豆類、ごま、コーンなど消化しないで残りやすいものは控えるようにとか、乳製品も控えて欲しいなどの注意はあった。夜8時までに夕食をとり腸の動きをよくする薬、ガスモチンを飲む。その後9時までに下剤のアローゼンを飲んだ。そして夜の内に腸管洗浄剤のニフレックを水で溶かし、冷蔵庫で冷やしておいた。これは冷たい方が飲みやすいからだと説明された。いろいろ事前に体験記などを読むと、夜飲んだ下剤のせいで夜中に目が覚めた、などと書かれているのもあったので、そうなってもいいように覚悟を決めて就寝したのだったけれど、おなかが痛くなったのは5時過ぎだった。そこで一度トイレに起きる。その後もう一度横になった。

さてそれからだ。ちゃんと起き出してもう一度腸の動きをよくするというガスモチンを飲む。それから30分後。腸管洗浄剤にガスコンドロップという薬を混ぜ攪拌。腸管内の泡などの除去効果があるらしいけれど、これを入れることで本来2リットル飲まなければならないニフレックを1.5リットルでも大丈夫にしてくれるらしい。それは助かる。

で、これもまた事前に調べたところでは、ニフレックを飲む時に、飴などをなめると飲みやすいという話があった。今回クリニックからの指示書にも氷砂糖や飴はなめても構わないと書いてあったので、事前に用意しておいたのだった。そしていよいよニフレックを飲み始める。匂いは噂通りポカリスエットみたいだ。でも味は塩水のような感じ。コップ1杯を10〜15分くらいかけて飲む。1リットルを飲みきるまでに排便があればいいとのことだったが、コップ2杯程度飲んだところで最初の便通。その後は大体1杯飲むごとにトイレへ。味のしょっぱさが徐々に口の中でひろがり飲むのがきつくなってくるが、飴をなめていると確かにそれが緩和される。これは甘いものがなかったら無理だわ。

なんとか飲みきって、出るものも透明な濁りのない水分になったらOKで、これも問題ないので、ようやく第一関門突破いう感じだ。

普通この腸管洗浄を検査する病院ですることもあるらしいが、指定のクリニックはその施設がないみたいで、自宅で行ったから、その後クリニックまで行かなければならない。電車に乗っていくので、途中トイレに行きたくなったらどうしようかと思ったけれど、何とか無事に予約時間前にたどり着くことができた。

おしりに穴の空いた紙パンツなど、検査着に着替えていよいよ検査だ。まずは事前の説明を担当医師から受ける。予想外に女医さんであった。説明は丁寧でわかりやすく、まあ本当にここまできたらもうなるようにしかならない。説明も終わって処置室に移動。ついに検査開始だ。

内視鏡を入れる際に痛くなるのは大腸がくねくね曲がっているからだ。そこを内視鏡が進んでいく時に、どうしてもカーブのところで腸壁を押す形になってしまって、それが圧迫感となって痛いということらしい。で、痛かったら言ってくださいね、と言われたので、最初のS状結腸通過の時にまずおなかを内側から押される感じがあったので「痛いですね」と言ったら「我慢できないですか?」ときかれたので「そんなことはないです」と答えた。事実それほどではなかったのだ。その後も少し痛みを感じるごとに「痛っ」と言っていたら「報告しないでいいですよ。これ以上我慢できそうにない時に言ってくださいね」と言われてしまった。こちらとしてはどれくらいの痛みの時に言ったらいいかわからないし、少しでも痛ければ伝えた方がいいのかなと思ったのだけどどうやら違ったらしい。

結局10分かからないくらいで終点の盲腸まで先端がたどり着いた。ここからは腸内に空気を入れて内壁を広げながらカメラを戻していって、病変がないかどうか見ていくのだ。そこで医師に「モニター見てみますか?」と聞かれたのだけど「いいです」と断ってしまった。自分の腸内を見る機会なんてないだろうから見たっていいんだけど、終わるまでの間に何となく気分が悪くなってもいやだったからやめたのだ。そしたら「これだから男の人は…」なんて言っていた。その話し方からすると男の患者は恐がりなのか見たがらないってことなんだろうなと、そりゃまあそうだろうとなんとなく納得。

さて、ブログにこんなことを書いているからというのもあるけれど、結果は異常なし。小さいポリープもないということで一安心だ。よかった。検査自体も痛みも特に問題なく、つらいという感じはなかった。ただ問題はこの後。

検査前に腸の動きを止める薬を注射していてこの効き目が2時間くらい。そして腸管内に空気を入れているのでおなかが張っているけれども、徐々に腸が動き出してガスとしてしばらく出るとのこと。その際気分が悪くなったり目の焦点が合わなくなったりするようなこともあるらしいと説明を受けた。急激にガスが出た時にふらつくこともあるみたいで、その時は倒れないようにしゃがんだりして回復を待つといいという話だった。あまり気分が悪ければ回復用のベッドもあるので言ってくださいと言われた。

これもまた事前にいろいろ調べた中では、検査中に痛みがひどい人用に麻酔をつかうこともあるらしく、その場合しばらく休んでから病院を出た、というような話もあったので、今回は麻酔も使ってないし、その時の気分はおなかが張っている程度だったから休んで帰る程ではなく大丈夫だろうと思っていたのだった。しかも検査着から着替えて直ぐにクリニックのトイレに入ってかなりガスが出たのでおなかの張りも少なくなり、これなら帰れるなと思いクリニックを後にしたのだった。

でその後は、会社は休みにしていたのだけれど、そのクリニックが会社の近くだったこともあって、少し忙しい状況だったから、火急の案件があればそれだけでもやっていこうとそのまま会社に寄ったのだった。そしてしばらくメールをチェックしたり、少し作業をしたりしていたら、またおなかが痛くなったのでトイレに。そうしたらここからが大変。ガスが出たあとで急激に大量の汗と嘔吐感。貧血で倒れそうな感じもあって、しばらくトイレから出られなくなってしまった。1日何も食べていないのと、下剤でおなかを空っぽにしたこと。そうしたことも重なってふらつくのかなとも思ったけれどなかなか落ち着かない。結局吐き気が収まらず何度か何もない胃袋から胃液を吐き出し、そうしたらようやくスッと落ち着き始めて、立ち上がることができるようになった。

で、あとはもう仕事なんかしていられないので、そのまま帰宅。夕食をとった。消化の良さそうなものをゆっくりと、ということで煮込みうどんを食べたのだった。

思い返すと会社での気分悪化がちょうど腸の動きを止めた注射の効き目がなくなる始めるという2時間後くらいだったのだ。なるほど、注意しないといけないとはこいうことなんだなと思った。で、もしまっすぐ家に帰っていたら、もしかしたら帰宅途中の電車の中で気分が悪くなったかもしれなくて、それを考えると会社に寄ってよかったのかも。

しかしまあ、なんにしてもこれからも健康には注意していきたいね。やはり慢性的な運動不足でウェイトは気になるし、せっかく買った自転車でも使って運動不足解消しないと。



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コメント 3

お茶屋

結果的には会社によってよかったのかもしれませんね☆
二時間、きっちり覚えておきたいと思います。
結果異常なく、何よりでございます!
by お茶屋 (2009-01-25 10:01) 

u4

何事もなくてよかったですね。
気持ちよくTTでドライブしてください。
by u4 (2009-01-25 21:28) 

MK

お茶屋さん、u4さん
ありがとうございます。ちょっと大げさで詳細なレポートになってしまいましたが、体験記として記録しておきたかったのと同様の経験をされる方の参考にでもなればと思って書きました。相変わらず仕事は忙しいのでカラダは資本ですから気をつけていきたいと思ってます。
by MK (2009-02-02 07:57) 

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