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『スウィングガールズ』 [Cinema]

※映画の感想・評論(もどき)の文章では基本的にストーリーに触れる部分があるため未見の方はご注意を。

2004年フジテレビジョン/アルタミラピクチャーズ/東宝/電通
監督・脚本:矢口史靖
音楽:ミッキー吉野/岸本ひろし
出演:上野樹里/貫地谷しほり/本仮屋ユイカ/豊島由佳梨/平岡祐太/竹中直人/白石美帆/小日向文世/渡辺えり子/谷啓
評価:★★★★☆

今日の「笑っていいとも」に『スウィングガールズ』のメインキャストがゲストで出演していた。
9月公開の映画であったが、今なおロングラン上映中だという。爆発的な話題作という印象ではなかったが、見た人の評価も良かったようなので着実に観客を集め、急激に集客も落ちなかったことがロングランに結びついたのではないだろうか。

確かに一過性のブームで盛り上がるタイプの作品ではなく、長く愛され続ける良品といった趣の作品であった。これに似た作品を挙げるなら『私をスキーに連れてって』だろうか。何度も見ているのにフッと思い出した時に見たくなって、見た後なんだか心地よくなる感じのものだ。

そう、この作品の観賞後の感想はとにかく「爽やかな心地よさ」といったものであった。

ジャズをやることになるきっかけは決して褒められたものではない。夏休みに補習を受けていたくらいだから普段の授業態度なども推して知るべし。あまり仲間にはなりたくないタイプの集団である。食中毒の原因だって彼女たちのだらしのなさからきたものでもあるわけだからとても最初は感情移入できるようなものではない。

しかしながらきっかけはどうあれジャズをやることになって、練習をし、徐々にその楽しさを感じ、挫折もするが頑張れば頑張っただけ上達もし、褒められ…というその課程で友人との連帯感も生まれ、一つの目標に向かって突き進み、ラストの演奏が終わった後の達成感。そこに映画の観客も引き込まれ、最後は皆一緒にスウィングしてしまうのだ。その頃にはあの仲間に入って一緒に演奏したいとさえ思うのだ。

唯一気になるところといえば、一度去ったメンバーが戻ってきて…というところがかなり大胆に時間をはしょっているので、若干「?」となってしまうところぐらいだろうか。あとはテンポも良く物語を一気に最後まで飽きさせずに見せ、また若手の俳優たちも魅力があって、脇を固める役者たちもいいアクセントとなり、素晴らしい作品となっている。

このBlogを書いている間、サウンドトラックを聴いていたのだが、このサウンドトラックもかなり良い。ジャズの部分は彼女たちの演奏なので、よく聴くと怪しい部分もなくはないのだが、映画の勢い同様演奏する楽しさが伝わってきてこれはこれでなかなかよい。それよりもその他のスコアの部分で、ミッキー吉野の曲がものすごく爽やかな印象で、収録曲は短いものばかりだがもっと長く聴きたいと思うものばかりでこちらもオススメ。

また矢口監督の書いた絵コンテも必見。映画製作に興味のある人なら撮影時の考え方やカット割りの研究や勉強にも役立つかも知れないし、そうでない人でも漫画を読むように楽しめると思う。

そしていよいよ来年3月25日にDVDが発売となるようだ。
今回発売になるのは、基本本編のみの「スタンダード・エディション」と、特典ディスクの付いた2枚組の「スペシャル・エディション」、そしてさらに追加の特典映像も付いた3枚組でお守りねずみマスコットなども付いている予約限定生産の「プレミアム・エディション」と3タイプとなっている。

既にテレビでも放送されているが、撮影前の合宿風景やメイキング、そして公開後のキャンペーンでの演奏など、普段ならただのバックステージにしか成り得ないものが、この作品ではまさに彼女たち俳優陣が映画を地でいくように徐々に上達していくドキュメントとなっていて、これらも含めて一つの作品として見ることができため、DVDの特典映像は楽しみでもある。

小学生の時の運動会で、鼓笛隊でトランペットを担当したことがあり、それを思い出した。
なんだかもう一度やってみたくなった。

…そんなふうに楽器をはじめてしまった人、多いのではないだろうか。


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