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「のだめカンタービレ」:Lesson1 [TV / Entertainment]

フジテレビのいわゆる月9枠で始まった『のだめカンタービレ』。
原作はジワジワと人気が広がり、いまや大ヒットコミックとなった二ノ宮知子の漫画である。まだ連載中で単行本は最新刊の16巻が発売になったばかり。
 

のだめカンタービレ #16 (16)

のだめカンタービレ #16 (16)

  • 作者: 二ノ宮 知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/10/13
  • メディア: コミック


 
原作漫画を知ったのは、まだ10巻か11巻くらいしかでていなかった頃。「王様のブランチ」の書籍コーナーで、クラシック漫画で大人気と紹介されていたのを見て、それがとにかく気になったので、試しに…と手に取ったのが運の尽き、その後一気に大人買い。どっぷりはまってしまったのだった。

さて、ここまで人気が出てくると、とうぜん映像化の話は出るのだろう。当初は昨年冬にTBSでドラマ化の話が進行したらしい。主演ののだめは上野樹里。千秋にはジャニーズの誰かだったらしい。で、どうも脚本がそのジャニーズタレント中心になっていて、主題歌もジャニーズを予定していたら、原作者の納得が得られずお蔵入り。そして今回フジテレビでのドラマ化となった。主演ののだめはやっぱり上野樹里。これはまあ確かに、順当なキャスティングなんだろうな。他に似合いそうな若手女優は見あたらないし。

そんないきさつもあったからか、今日の第1回を見る限りは、相当原作者に気を遣ったのか、ほぼ原作に忠実な作りとなっていた。この点は好感の持てるものだ。「第1回」を「Lesson1」と表記しているところも原作に忠実で、こだわりを感じる。そして登場人物の造形もかなりいい方だろう。原作の持ち味を生かしているし、キャスティングもキャラクター作りも原作から大きく外れてはいないので、原作ファンもまあ納得の仕上がりと言えるのではないかな。

竹中直人演じるミルヒーだけが少し気がかりだったけれど、あの役を外国人には演じられまい。あれはあれで仕方がないのだろうと思う。けれど肌の色がねえ…、本人の肌の黒さに合わせたのだろうけれど、う〜む…。

千秋の玉木宏は雰囲気はいい。いいのだけれど…演技全体は微妙。セリフの言いまわしなど、下手…かねえ。

ところで、気になる点もある。

まずビエラ先生にはドイツ語を喋って欲しかった。で、子役の千秋にもドイツ語を話して欲しかった。そうすれば「ミルヒー・ホルスタイン」の意味をすぐにわかった時に「君、ドイツ語話せるんだね」のセリフも生きてきたんじゃないだろうか。

それから登場人物紹介のために、第1回からミルヒーを出してしまったために、のだめが千秋に惚れる場面が前後してしまったのが話の説得力を欠いたようだ。のだめは千秋との連弾を通して「フォーリンラブ」状態になるのである。一緒に音楽をすることで、その感情が生まれ出てくるというのがキモなのに、その前に千秋のベッドに潜り込んだりするのは、なぜ?となってしまうのだ。のだめは千秋の名前すら覚えていなかったくらい他の生徒のように千秋に感心があったり憧れていたわけではないのだから。ここは非常に残念なところだ。

それから原作に忠実な作りは悪くはないのだけれど、ドラマとしてみた場合に、物語の展開のテンポがあまり良くないのはどうしたことか。確かにBGMにクラシックが流れ、ギャグが入ったり千秋のモノローグのように静かな場面があったり…リズミカルに物語を進めるのは難しいとは思うのだけれど、もうちょっとなんとかしてほしかったなあ。千秋がのだめの部屋のベランダのゴミを見つけて、呼び鈴早押しからドアを急に開けられぶつかって倒れる…の場面はメチャメチャ面白かったので、まあこれからに期待かな。

近頃のドラマには珍しく主題歌がなく、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」を使うあたりツボを心得ているようだし、なにより人気の高い原作を大事にしようという気持ちは伝わってくるので、期待通りの面白さだった第1回から今後どう展開していくかが楽しみだ。


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