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いわゆるiPodへの著作権補償金課金問題と読売新聞の主張 [Audio / Visual]

まず最新のニュース。

「ダビング10」の6月2日実施は事実上延期に

そしてこの問題に関して、読売新聞では5/10の社説でこんな主張をしている。

ダビング10 メーカーの頑固さ、なぜ?

そもそも予定通りなら準備の進められたダビング10はまもなく実施開始であったわけで、こじれた原因は読売の社説でもほんの少し触れているが、著作権の補償金をiPodやHDD録画機器にまで拡大して上乗せするよう文化庁案が示された事による。

このニュースに対しては本当に理解しがたい思いがあった。まずiPodだ。個人的な話をすると、自分自身はiPodで聴いている音楽はそのほとんどが自分で購入したCDを取り込んだもので、一部iTunesStoreで購入した楽曲だ。レンタルは全く利用していない。この状況では、既にCDを購入したり、オンラインで購入した楽曲の金額に著作権料が含まれており、それを支払っているわけで、あとは聴き方の問題であってiPodに取り込んだデータを他のPCにコピーしたりするわけもなく(基本そのままではできないし)、なんら問題のある使い方をしていないのに、あたかもiPodを利用している人たちは著作物を不当に複製しているかの如くそこから補償金を徴収しようとするのは、全くこうしたデバイスの使用方法を理解していない人たちの考えとしか思えず、きちんとしているユーザーからすれば著作権料の二重取りをされることになるといえる。

また、HDD内蔵のレコーダーにしても、500GBや1TBのHDDに録画できるだけ録画していっぱいになったらまた新しいレコーダーを買い足すならいざしらず、通常は見たら消すし、保存する場合はDVDやBDにムーブするだろう。その場合、DVDやBDのメディアに補償金が課金されていればよく、そういう意味において現状で何ら問題ないはずなのに新たに取りやすいところから徴収しようという意図が見え隠れして、この方法で問題の本質が改善するとはとても思えないのだ。

この問題について非常にわかりやすく整理していた記事があった。

補償金制度拡大案への多くの疑問

自分の中でもやもやと思っていたことがわかりやすくまとめられていて、そうそう、それが問題だよなあと読みながら納得してしまった。

それに比べると読売新聞の社説は問題を一面でしかとらえていず、その主張は一見するとメーカーのわがままが消費者のためになってないような口ぶりで、まるで消費者のために言っているんですよ、とばかりに感じ取れるが、実際はそうでなく、著作権管理団体の擁護に他ならない。この偏った主張はさすがに読売だなあと思うのだけど、これを読んだ読者が他の様々なニュースソースにあたらなければ読売が主張するメーカー批判に乗っかりかねず、その影響を考えると、まじめにCDを買い、DVDやBDのパッケージソフトを買い、コピーワンスでもそれを受け入れ保存したいものはムーブして、と現状の中で対応しているちゃんとしたユーザーが最も割を食うわけで、最悪な「正直者が馬鹿をみる」状況が生まれてしまうだろう。

話は大きくなるが、このところの社会のモラル低下はこうした「正直者が馬鹿をみる」ということが政治や行政の問題などで後を絶たないことが最大の原因ともいえ、今回の問題もそうならないことを願いたいし、最大の発行部数を誇る新聞社がそのモラル崩壊を後押しするようなことだけはして欲しくないと思うのだ。
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