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Audi TT Roadster 2.0 TFSI [Car]

実はもう2ヶ月前になるのだけれど、昨年購入したAudi A3 Sportbackが1年点検を迎えたため、ディーラーに一晩預けることになったのだが、その時代車としてお貸しいただいたのがなんとAudi TT Roadster 2.0 TFSIだったのだ。
 
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正直A3のアトラクションとか、代替わりしたばかりの先代A4とか、そういう車かなあと思っていたから、ピカピカのまだ新しいオープンカーを見た時は、「これ貸してもらえるの?」と半信半疑。

その日のその時間は天気もよく、普段得られない体験をして欲しいからというディーラーの担当者の方のお言葉でありがたくお借りし、2日間堪能することにしたのだった。

TTは先代からとても気になる車だった。これまでクワトロという技術は認められていたものの、車自体はすっきりしたデザインで知的な印象を持つが、メルセデスやBMWほど走りを感じさせるエモーショナルなものではなく、また何か高級感も不足していて目立ったところのない印象の薄いメーカーと感じていた。そこにTTである。半円をモチーフにした大胆な造形で、ショーカーがそのまま市販化されたような驚きを感じたものだった。

残念だったのは安全性を理由に、もともとはなかったスポイラーを付けなければならなくなったこと。デザイナーも頑なに反対したようだが、その気持ちは分かる。でも乗員の命には変えられないので仕方がなかったということなのだろう。

そんなTTが2代目になったのが2年前の2006年。基本的な印象は近いものの、ルーフ形状など車の進行方向が分かる前後が明確になったシルエットになり、ちょっとポルシェカレラみたいな感じだが、より走りを感じさせるものになったと思う。そしてその形状とともに中身もゴルフGTI(A3 Sportback 2.0TFSI)と同様の2リッターターボエンジンと3.2リッターのV6エンジンで、いずれもトランスミッションはSトロニック。A2やA8で導入されたアルミ素材を使用したフレーム(ASF=アウディ・スペース・フレーム)で軽量化も図り、見た目だけではない中身までもスポーツカーとして誕生したのが2代目TTなのだ。

とはいえ自分としては気になる車ではあっても、たぶん実用面からパーソナルカーであるTTは購入対象とはなりにくいため、新車購入検討中であっても恐らく試乗することはないと思うので、こういう機会に乗ることができるのはとても嬉しい。

ひとまず天気も良かったので、ディーラーを出て自宅に帰るまでルーフを開けて走ったのだが、ものすごい開放感でドライブが楽しい。試乗した時の4月下旬という季節にはちょうどよかった。むしろ陽射しが暑いくらいだった。

フロントウィンドウの高さがやや低めなのか、頭の上の髪の毛が風でさらさらなびく。巻き込みが多い方なのかどうか、この手の車に乗った機会がないので比較のしようがないが、ちょっと気になった。巻き込み防止のためのデフレクターを上げても、その風の巻き込みはあまり変化がなかった。それでもデフレクターが手元のスイッチで自動的に上げ下げできるのは簡単で非常にいいと思う。ルーフの開閉もやはり手元のスイッチでわすか10数秒で開閉できるのも早いし、時速50km以下なら走行中にも開閉可能というのがすごい。

残念ながらその後、午後から天気は下り坂。せっかくのオープンカーもこの後出番なく、夜は外出の予定があったので、本来なら電車で出かけるのだけど、あえて車で出かけて少しでも長い時間走りを味わうことにした。夜になって雨がやんだころ、またルーフをオープンにしてみたが、夜間のさわやかな風が心地よく、夜のオープンカードライブもいいものだなあと感じた。

翌日もあまり天気はよくない。返却の時間もあるためあまり遠出はできないので、奥多摩湖~奥多摩周遊道~五日市~あきる野IC~八王子~調布ICというルートをドライブすることにした。

時折すれ違う車の中に、オープンカーが何台かあって、屋根を開けて走っている人もいたのだけれど、さすがに借りている車だし、雨が降ったりやんだりの天気では、いくら開閉が早いからといって、狭い道路では端に止めてルーフを閉じるというのもすぐに対処できそうもなく、シートを濡らしてしまうわけにもいかないからここはやむを得ず閉じたまま走った。

そのころ奥多摩はちょうど桜が咲いていて、晴れていたらオープンにして道路際の桜を見ながら気持ちよく走れたのになあと思うと残念でならない。

車自体はとても扱いやすく、エンジンは自車のA3と同じながらも、なかなかにスポーティな排気音を聞かせ、着座位置の低いシートと相まって、走りの気分は盛り上がる。恐らくASFによる車重の軽さが軽快感を生んでいるのだろう。回頭性もいいし、ハンドルを握っていて楽しいのだ。

不思議なことに乗り心地の硬さはA3の方が堅く感じた。TTはタイヤがBSのREGNOで、A3がピレリP Zero Rosso。このあたりに違いの理由でもあるのだろうか。それとブレーキのフィールも若干違っていて、A3の方が初動の利きが鋭いので、カックンブレーキが嫌いな自分としてはいつも慎重に踏み込むようにしているのだけれど、TTは穏やかな利き具合でこちらのほうが自分には合っているような気がした。

ディーラーに戻りA3に乗り換えたところ、A3の着座位置が異常に高い気がするのに驚いた。低い方だと思っていたのだけど、TTと比べると、まるでワンボックスの着座位置のような感覚にとらわれた。不思議だ。徐々になれて以前の感じが戻ってきたけれど。

完全にパーソナルユースで車を選べるのならTT Roadsterは本当にいい車だと思う。ごくまれにもう一人乗車が必要とか、荷物を積むことがある、というのならTT Coupéなんだろうね。

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