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年金問題とマスコミに対する脅迫 [This and that]

いまだどうしてこんな状況になったか解明されず、責任の所在も不明瞭なまま解決まではほど遠い年金問題。そこにこのようなニュースが。

年金改ざん:組織的改ざん認める…厚労相調査委が報告書

厚労相直轄なので、ある意味内部の調査委員会ではあるのだが、そこが組織的関与について言及し「厚労省の監督不足を「国民への重大な裏切り行為」と批判」したとのこと。

ここでとにかく問題なのは支払いの負担が増えている企業を助けるかわりとして、知らない間に改ざんされた国民が受け取る年金額が減るということだろう。国民ひとりひとりの老後のための年金制度が、その老後の生活を困窮させる方向に向かうとはどういうことか。まさに国による「国民への重大な裏切り行為」と言われても仕方あるまい。社会保険庁がどうしようもない組織だというのは、これまで明らかになってきた内容だけでも明白なのだが、厚生労働省についてもこの問題に対して関与が認められるのか否か、もちろん関与がなくても監督官庁が行ってきたことに対する責任は免れないだろうと思う。

このような状態にもかかわらず、少し前のニュースだけれども…

「厚労省叩きは異常」とトヨタ奥田氏 報復でスポンサー降りる?

などというニュースが一部で流れ、おかしなことを言うものだと思っていて、自社の商品を批判されたりすることに対して抗議をするというのはスポンサー料を払っている側からすればわからなくもないが(とはいえそれをやり過ぎることで、例えば品質に問題がある自社製品に関する報道も控えさせるなどという問題も起こりうるので一概に肯定も出来ないのだけれど)、なぜ厚生労働省の擁護に半ば脅迫ともとれるような言い回しでこのような発言をしたのか真意を測りかねるところもあったが、なんとなくトヨタにとっていろいろと厚労省の施策で会社が助かる面もあるのだろうなと官と企業との癒着のようなものを勘ぐらずにはいられなくなるのだ。

ここまで国民に対して背信行為を続けていたというようなことがあらわになってきている組織に対して、国民の生活に直結する内容であればマスコミが報道したって仕方あるまい。むしろ関係ない顔も出来ないであろう。確かに熱病に冒されたように感情的な内容になったり、ニュースのナレーションが訳もなくドラマチックに語られたりするのを聞くと、妙な演出を感じてしまってこれはいきすぎだろうと思うけれども、問題を問題として報じることは必要だと思うし、それをスポンサー降りちゃうよ、いいの?広告収入減るよ?というような感じに脅しにかかるのはいかがなものか。

こういう姿勢の企業の商品はいかにいいものであっても自分の金を払って買いたくないものだと反発を受けはしないだろうかという発想には向かわなかったのかな。昨今の経済状況で販売台数も売り上げも減ってはいても、国内シェアトップ、もう少しで世界一というおごりが目を曇らせて生んだ発言だったのだろうか。

こと年金問題に限っても、年金を支払い、年期を受け取る国民ひとりひとりがあなたの会社の商品の顧客なんだという認識が欠如しているのではないかと疑わざるを得ない。いったいどこを向いて商売しているのだろう。



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